25歳になってみたら死ぬ黒歴史

今見返すと卒業文集痛いでしょ?そんなもん。

大都会東京シリーズ

1人歩く新橋のSLの前。

機械化された大人達もこの時間になると人間に戻る。

最初にビールを頼んで、あとはハイボールとレモンサワー。少し頬を紅くした自由を知った大人達に囲まれてのる山手線。

乗り換えで降りる秋葉原は新橋と比べてまだ元気に遊んでいる。

誰もいない部屋に「ただいま」と一言。「おかえり」とリビングの電気が遅れて点灯する。ソファーに飛び込みスーツとスカートを脱ぐ。

私に戻った私はそのままテレビをつける。この時間はもうニュースしかやってない。でも寂しいからとりあえず付けておく。それが私。

テレビに反射した下着姿を見て恥ずかしくなりテレビを付けたままシャワーに向かう。

水の音と遠くから聞こえる野球の応援歌。

シャワーを浴び終えるともう一日は終わる。

テレビと電気が「おやすみ」と言うように消えてもうここには私とスマホしかいない。

少しSNSを見て、友達の近況などをみる。正直結婚をしてようが、子供が出来ていようが、ランチがイタリアンだろうがどうでもいい。でもこの人たちのおかげでもう少し寝なくてすむ。

虹色のリングが全て灰色になり、私も瞼を閉じる。ベルトコンベアに明日も明後日も来週も来月も来年も乗り続けるために。

ここは大都会東京。ループが繰り返される町。